夏休みの女子会に

2018.8.20紅茶

夏休みに、気のおけないガールズトークをメインに、おうちでの負担のないセッティングを考えてみました。

ウェルカムティーは、やはり冷たいものを準備したいと思います。
シュガーシロップとアイスティーは前もって、作っておきます。
シュガーシロップは、グラニュー糖150gと水100ccの割合で、火にかけて溶かし、冷ましておきます。
糖度は60%となります。

オレンジのセパレートティーの作り方
オレンジ半分を絞ると、60ccの果汁が取れます。これを目安に、シュガーシロップ、氷をグラスに入れ、アイスティーを注ぐと、比重の違いで、オレンジがグラスの下に、アイスティーが上にときれいに二層に分かれます。

ミルクを使ってみます。
アイスティーをグラスに入れ、この紅茶にシュガーシロップを加えて甘みをつけ、氷、そしてミルクを加えると、今度はアイスティーが下に、そしてミルクが上のセパレートティーができます。

スパークリングティーも楽しいです。
グラスにレモンのスライスや他の柑橘類のフルーツ、シュガーシロップを大さじ二杯、そして氷を入れ、アイスティーを120ml、無糖の炭酸を大さじ2杯入れます。
グラスは、フルート型の細長いグラスにすると、炭酸の泡がきれいに上がっていきます。

スイカを使った、デザートティーは、赤い色で元気になります。
大き目のグラスに、氷、アイスティーを100ml注ぎ、シュガーシロップ20ml混ぜ、カットしたスイカを加え、華やかにします。

フードはさっぱりとちらしずしを用意します。
大皿にホールケーキのように、形良く盛り付け、上にはたまごの黄身でミモザに覆い、トッピングは芸術的に、そしてケーキサーバーを添えて、あくまでケーキのように遊んでみるのも楽しいかと思います。
また、小さなカップを用意して、しその葉かサニーレタスを下に、ちらしずしを入れ、かわいく飾り、スプーンを添えます。

このおすしに紅茶を合わせてみます。
紅茶は個性の強くないもの、渋みの少ないものを選びます。
キャンディ、ディンブラ、インドネシアの紅茶を淹れ、やや熱さがおさまった頃に勧めます。

デザートは、涼やかな和菓子とチョコレートにします。
和菓子の甘みに、渋みのある紅茶、ウヴァ、ヌワラエリヤ、キーマン、ダージリンを合わせてみます。
個性のある紅茶ですが、リーフ自体が多彩な香りを持っているので、和菓子を邪魔しません。
とびっきりおいしいチョコレートに王道のロイヤルミルクティーを淹れ、夏の女子会、テンション高くエンドです。

8月13日 ひぐらし 鳴く

2018.8.12

天気予報では、お盆の時期も、酷暑が続くと予報をしていましたが、季節はそっと変化を見せています。

季節の移り変わりを表す二十四節気では、8月7日は立秋でした。
次の8月23日の処暑までを動物や植物の変化を表す七十ニ候では、次のようになります。
初候 8月7日  涼風至(すずかぜ いたる)
次候 8月13日  寒蝉鳴(ひぐらし なく)
末候 8月18日  蒙霧升降(ふかき きり まとう)

このあたりは緑もあるので、自然を意識すると、こよみの移り変わりが、とても身近に感じられます。
わずかな虫の声もわかりましたし、カーテン越しの風は、湿気のないさわやかなものでした。
今朝の空には、うろこ雲がありました。

果物では、桃が旬ですね。
漢方では、桃は「気」を養う果物として、盛大に食べられます。
中国の家庭では、桃のシーズンが終わっても食べられるようにと、コンポートにして、冷凍しておくそうです。
終わってしまいましたが、8月8日、9日、10日を「白桃はくとうの日」と言うそうですね。

公園に行くとつゆくさが見つかります。
朝露が乾かないうちにしぼんでしまうので、がっかりしますが、その一日花という性質から、英語ではそのまま、「dayflower」と呼ばれます。
子供の頃遊んだように、花の色が布に移りやすいので、「着き草、つきくさ」と名前があり、友禅染めの下地を描く染料にもなっていました。
万葉の頃から、わたしたちになじみのあるお花です。

今日の夕暮れ、ひぐらしは、鳴くのでしょうか。

アフタヌーンティーと児童書

2018.8.4紅茶

アフタヌーンティーが生まれた1840年代のイギリスは、どのような社会だったのでしょうか。

その時代の社会、文化を知ることは、アフタヌーンティーパーティーを開くとき、そのテーマが見つけやすくなります。
ティーパーティーでは、ホステスには役割がふたつあります。
一つは、招いた客の紅茶を、ホステス自らがゲストの前で淹れること、もうひとつは、会話のリードをもつことです。

この時代はヴィクトリア女王治世の時で、女王は1837年から1901年まで、64年という長きに渡って君臨し、イギリスは、アフリカや太平洋諸島など海外へ進出し、結果、領土は4倍近くに広がり、大英帝国は世界経済の覇者としての地位にありました。

今回は、子供の本を通して、その変遷を見たいと思いました。

まず、有名な作品をピックアップしてみます。
1823年  グリムの作品集
1840年  アンデルセンの童話が英訳されます
1849年  ディケンズのデヴィッド・コパーフィールド
1859年  ディケンズの二都物語
1865年  不思議の国のアリス
1872年  フランダースの犬
1877年  黒馬物語
1883年  スティーブンソンの宝島
1886年  バーネットの小公子

妖精がでてくるフェアリーテールは、現実的ではないという理由から、子供にふさわしくないと考えられていました。
そんな中、グリムやアンデルセンなどの童話で、より自由な発想による空想の物語がでてきます。

産業革命以後、富と実力を持った中産階級の人たちは社会進出をしていきましたが、大半の労働者階級の人たちは、政治的発言力も持たず、都市のスラム街に住むことを余儀なくされていました。
ディケンズの作品は、労働者階級の恵まれない生活をよく描いています。

そして、道徳的なお話しや教訓に満ちたお話しが多かった児童書ですが、「不思議の国のアリス」はそんなお説教風を振り払い、ユーモアやナンセンスにあふれたストーリーで新しい児童文学の可能性を示しました。想像力を開放するファンタジーの世界です。

「宝島」は社会が海外への関心が高まった時期に、未知へのあこがれや、興味に応える冒険小説でした。