シンプルなケーキとシャリマティー

2017.12.11お菓子, 紅茶

冷蔵庫にあるもので簡単に出来るおやつの紹介です。

りんごとレーズンがあったので、アップルレーズンケーキを作りました。

薄力粉、砂糖、たまごが同量のケーキです。バターは八割に控えました。

薄力粉 100g   ベーキングパウダー 小さじ2杯  塩ひとつまみ シナモン 少量   合わせてふるっておきます。

無塩バター  80g
砂糖     100g
たまご    2個

小さいりんご   皮や芯を取り、小さく切っておきます
レーズン     湯でもどします

室温にもどしたバターをヘラでクリーム状にし、砂糖を三回にわけて、すり混ぜていきます。
たまごはほぐしておき、これも少しづつ混ぜていきます。

ふるった粉類は半量づつに分けます。半分はバターの生地に混ぜ、残りの半量は、りんごとレーズンにまぶし、なじませ、バターの生地に加え、軽く合わせ、型にいれて焼きます。
180度のオーブンで、35分ぐらいで出来上がりです。

りんごと木の実を入れても、おいしくできます。

お茶は「シャリマティー」は、いかがでしょう。オレンジを使った、とても華やかな印象の紅茶です。ティーポットに茶葉とオレンジの皮、2~3片を入れ、紅茶を作ります。茶葉は、オレンジの香りを邪魔せず、味と香りのバランスの良いディンブラをおすすめします。オレンジの輪切りを入れたティーカップに紅茶を注いで出来上がりです。「シャリマ」というのは、インドのカシミール地方にある美しい花園の名前です。

スリランカ紅茶の風味

2017.12.7紅茶

紅茶の専門店や紅茶売り場に行くと、紅茶の茶葉はたくさん種類があり、どれを選んでいいのか迷ってしまいますね。

まず、世界三大紅茶の生産地(インド、中国、スリランカ)から、スリランカの紅茶についてまとめてみました。
スリランカ紅茶には、セイロン セヴン カインズ(Ceylon Seven Kinds)といって、7種類の茶葉があり、栽培されている山の高低さで茶葉の風味が違ってきます。 

ハイグロウン(high grown)と呼ばれる標高1200m~1800mの高地産の茶葉は、ウバ、ヌワラエリヤ、ディンブラ,ウダプッセラワが含まれます。
ミディアムグロウン(medium grown)というのは、標高600m~1200mの中地産の茶葉で、キャンディがそれに当たります。
ローグロウン(low grown)といわれる標高600mまでの低地産の茶葉は、ルフナとサバラガムワです。

ハイグロウンの紅茶は、快い渋みがあり、バラやフルーツの香りで甘さとさわやかさがあります。紅茶の色はオレンジ系の赤色となります。
ミディアムグロウンの紅茶は、渋みは中程度ですが、さわやかさもあり飲みやすい茶葉です。
ローグロウンの紅茶は濃厚な味と甘みがありますが、香りは弱く、紅茶の色は深い赤色になります。

ウバは世界三大銘茶(ダージリン、キーマン、ウバ)のひとつであり、渋みは強いですが、花のような香りと甘さがあります。
8月~9月はクオリティーシーズンティーでメントール系のさわやかさとフルーティーな甘さをもち、最高級品といわれます。ウバは紅茶の色がとても美しいので、品質の良いウバをていねいに淹れると、ティーカップの内側の縁に金色の輪ーゴールデンリングができます。

ヌワラエリヤは芳醇な香りとさわやかさ、そして快い渋みを持ち、1月~2月摘みがもっとも良質な茶葉といわれ、セイロンティーのシャンパンとたたえられています。

ディンブラは高地産の紅茶ですが、タンニンの量が少なく渋みが押さえられ、マイルドで、バランスの良い茶葉です。1月~2月摘みが良品といわれ、バラの花のような香りと透明感のある紅茶の色とで、セイロンティーの王者ともいえます。

ウダプッセラワはウバとヌワラエリヤの中間に位置します。ストロベリーの甘い香りがあり、オレンジ系の赤色の紅茶になります。

キャンディはスリランカで最初に紅茶栽培が成功した古都で、紅茶は軽くマイルドで主にブレンド用に使われますが、他の茶葉の邪魔をしません。明るい赤色の紅茶で、アイスティーに使っても、クリームダウンが起こりにくい茶葉です。

ルフナは、もっとも低い地で生産されます。ややスモーキーな感じで、味は濃厚となりますが、香りは弱く、ブレンド用やミルクティーに使われます。

サバラガムワは香ばしい甘さがあり、味は濃厚ですが、渋みはまろやかなので、飲みやすい紅茶です。

寒い日々、しょうが紅茶を飲むことが多いのですが、そんな時は、ブラックティーでもおいしく飲めるディンブラを使い、ジンジャーティーに、そしてチャイを作って楽しんでいます。

            

ゴディバと弓道

2017.10.27紅茶

グアムのおみやげに、ゴディバのチョコレートを頂きました。おいしく頂くために、チョコレートに合う紅茶を考えました。紅茶には、脂肪分を洗い流す作用もあるので、イングリッシュミルクティーが合います。また、スパイスティーにしてもおいしく頂けます。スパイスには、ジンジャー、カルダモン、ナツメグ、クローブなどありますが、シナモンを紅茶に加えると、甘いシナモンの香りと、チョコレートの原料であるカカオのほろ苦さがよく合います。

シナモンティーは、温めたティーポットに、茶葉とシナモンスティック少量を砕いて一緒に入れ、蒸らします。また、インディアンミルクティーにシナモンを加えてもおいしく頂けます。鍋に水と茶葉、シナモンスティック少量をつぶして入れ、火にかけ、紅茶が抽出できればミルクを加え、全体がふきこぼれる直前に火を止めて、茶漉しで漉します。チョコレートに砂糖の甘みがあるので、シナモンインディアンミルクティーには、砂糖は付けません。

「日本の弓術」というドイツ人哲学者のオイゲン・へリゲルという人が書いた小さな本があります。日本の文化を知るために、弓道を始めたヘリゲルですが、スポーツ競技ではないので、稽古はかなり哲学的になっていきました。ヘリゲルは的をねらわず、射るということが分からない。問うと、師は、夜に道場に来させます。的の前に細長い蚊取り線香を一本立てます。その光はとても小さくその場所が分からないぐらいだったのですが、師の最初の矢は命中します。第二の矢は、第一の矢をふたつに割いて命中していました。この暗さのなかで、的をねらわず射ることができるものなのか、ヘリゲルは衝撃を受け、問うことも考えることもやめ、稽古を続けていきます。

ゴディバ・ジャパンの社長、ジェローム・シュシャン氏がこの本を読んで弓道をはじめたことを知り、興味を持ちました。新訳「弓と禅」も出版されていて、スティーブ・ジョブズも愛読していたとか。そして去年、シュシャン氏自身が、「ターゲット」という本を出されましたが、「正射必中」ー正しく射られた矢は必ず的に当たるとか、的に当てるのではなく当たるなど弓道の言葉があり、ビジネス書でありながら、弓道の精神がよく記述された本です。

名前のゴディバのお話は有名ですね。11世紀のイギリス、コヴェントリーの領主レオフリックの妻である、レディゴディバは重税から領民をまもるため、夫の条件ー裸で馬に乗り町を回るのなら、減税を考えるということで、人々に、戸や窓を閉めさせ、長い髪でからだを隠しながら町をまわり領民を救ったという伝説が残っています。