総角(あげまき)結びと封じ結び

2023.7.17よしなしごと

大相撲の夏場所がはじまり、すでに中日も超えました。
三関脇が、同時に大関になれるか、と勝負もたのしみですが、土俵の四隅の飾りひもがとても気になり、調べてみました。

これは、総角結びといい、元々は、男性の角髪(みずら)を型どったもので、鎧の背の飾りにも、そして古くは高松塚古墳の壁画にも見られる結びだそうです。

そういえば、結び方を習ったのは、お茶のおけいこのときで、茶入れの袋の
仕覆(しふく)結びでした。

意味など知らず、単に所作のひとつだと思い、おけいこしてましたが、それは、
茶入れに毒を盛られないようにするためだったのです。

戦国時代、茶室は密談の場所でもありました。
藩の茶道役を司っていた人は、主君を毒から守るために、自分だけが知っている結び方で結び、毒を盛ったとしても、元通りには結べないようにしたのです。

まさしく、鍵の役目でもあったのです。
これを封じ結びというそうです。

封じ結びは、文箱にも使われていたようで、大切な手紙を見られてはいけないという
ことで、ここでも鍵の役目を果たしていました。

ただこれは、口伝だそうで、いくつ、いまに残っているのでしょう。

総角結びが気に入ったので、いろんなひもで作り、お部屋に飾りたいと思いました。

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