室井摩耶子 音の意味

2024.11.6音楽

月刊ショパンのなかで、室井摩耶子さんのエッセイは、毎回たのしみで、かかさず
読んでいます。

ここ数ヶ月は、お休みが続いていましたが、先月号で、骨折をされて、入院をされて
いたことがわかりました。

そのあいだ、弾くことはもちろん、音楽を聞く気持ちにもなれず、日々を過ごされて
いたそうですが、
自宅にもどられて、たまたま、つけたテレビから、流れてきたショパンの革命を
聞いた、そのときのおはなしです。

とても、達者に弾いたであろうことは、文章からわかりましたが、感じるものが
なかった演奏のその理由を考えられ、そこには、ショパンのことばがなかったと。

いままでも、折に触れ、音楽は音でできた、詩であり、文学であることを、ずっと
伝えられてきましたが、その演奏には、語るものがない音楽であったと。

その言葉に、いままでにない、先生の強い意志を感じ、あらためて、単に美しい響き
だけではない、作曲家に寄り添う哲学が大切なことを思いました。

103才の現役ピアニスト、また、生で演奏を、特に、ベートーヴェンを聴きたいと
願っています。

「八十代元気ばあちゃん」のYouTubeを見て

2024.10.9よしなしごと

たまたま、YouTubeに上がっていた動画で、見てみると、一人暮らしの82才になるご婦人が、ていねいに、日々を過ごされている動画でした。

おどろいたのは、朝から、淡々とルーティンにされているお掃除です。
物がないから、スッキリ、きれいな状態ではなく、すべてのものが、ご自分の使い
やすいように整理整頓され、そのどれもが、きれいで、お掃除が、行き届いて
いたのです。

お食事についても、一週間分を作り、朝、昼、晩と、きれいに冷凍されています。
説明するのに、「これを、レンチンして、いただきます」という表現も、ユーモラスに感じ、素敵でした。

暑い、寒い、なんだかんだと、しない理由をくっつけていましたが、昔、よく言われていた、「シャンとしなさい、ちゃんとして、、」ということばが、よみがえって
きました。

片付けは、苦手なわけじゃありませんが、心機一転! というきもちで、おうちの中を見直していくことにしました。

どこかで変わらず、日々を、ご自分のペースで、きれいにたのしくすごされている方がいると思うと、なんんとなく毎日の励みになります。

お掃除やお料理もこころ惹かれましたが、いちばんは、とてもきれいな日本語です。
言葉使いが、こんなにも、落ち着きとお人柄に与える影響を思うと、お手本に
なりました。

刺子でもなく、刺繍でもなく

2024.10.7よしなしごと

久しぶりに、手芸店の「Sesse」をのぞいてみたら、冬シーズン用の、あったかい
毛糸や冬のイベントの刺繍作品がたくさん出ていました。

刺子コーナーに、できあがった作品のなか、ラベンダーのお花が、一面に刺してある
デザインに目が止まり、早速買ってきました。

わたしの刺子は、裏の生地まで刺すわけでもなく、表の生地のみに、刺子の糸で、
刺繍のように縫っていくだけです。
言ってみれば、単なる、運針風かもわかりません。

そして、裏面を縫い合わせると、ランチョンマットのように、仕上がります。

デザインに関係なく、一色の色で縫っていくので、キッチンの飾りになったり、
それこそ、ランチョンマットにして使ったりしています。

前に、全面にぶどうの模様のデザインがあったので、刺してみると、青海波
(せいがいは)を刺したときより、おしゃれな感じに仕上がったので、
色を変え、たくさん作りました。

出来上がりもたのしみですが、夕食後、たんたんと刺している時間が、
没頭しているような、そうでないような、とてもリラックスできて、秋の夜長の
おすすめです。