レモンピールとレモンティー
2018.3.6紅茶
お散歩をしていたら、広いお庭の塀に沿って、柑橘類の木が、たくさん実をつけているのに出会いました。何の実かわかりませんでしたが、どの木の実も熟していて、垣根のように植わっていました。
冷蔵庫にレモンを買ってあることを思い出し、早速レモンピールを作ることにしました。国産のもので、無農薬なのですが、輸入のレモンと違って皮が固いので、そぎ切りにする時には、手を怪我しないように、注意が必要です。
作り方は、簡単です。
レモン 2個
グラニュー糖 80g
水 カップ1/3
レモンはくし型に切ってから、皮を削いでいくと、切りやすいです。
最初にアク抜きも兼ね、レモンの皮がかぶるぐらいの水で下茹でし、一度ざるに取り、水を替えながらアクをとっていきます。
水とグラニュー糖を鍋に入れ、グラニュー糖が溶ければ、レモンの皮を入れ、焦げないように煮詰め、グラニュー糖を少し敷いた上に、レモンピールを並べ、グラニュー糖をまぶせば、出来上がりです。
レモンティーというと、ティーカップにレモンのスライスを浮かべた紅茶を想像しますね。
この淹れ方だと、レモンを入れることで、紅茶の色が淡い橙色になりますし、渋みの強いダージリン、ウヴァ、ヌワラエリヤなどの茶葉を使うと、レモンの皮から出るレモンオイルの苦味もプラスされてしまいます。
そこで、ティーカップに紅茶を淹れた後、くし型に切ったレモンを絞って淹れてみます。この時、皮からレモンオイルが出てくる分は、くれぐれも紅茶に淹れないように、ティーカップの縁に、軽く付けるようにすると、レモンの香りが立ちます。
どうしてもレモンのスライスを入れたい時は、皮の部分を取り除いておくと、渋みが出ません。オレンジがあれば、ティーポットで蒸らすときに、オレンジの皮を1~2片、入れると渋みがおさえられ、風味がよくなります。
デメルと皇妃エリザベート
2018.2.24紅茶
今年のバレンタインは、イタリアのVenchi(ヴェンキ)チョコレートとウィーンのDemel(デメル)のチョコレートケーキを楽しみました。
ブラックティーとチョコレートを合わせると、紅茶の渋みが残り、また、チョコレートのカカオの苦味も残ってしまいます。
ミルクを加え、イングリッシュミルクティーと合わせると、チョコレートの苦味が押さえられ、とてもおいしいペアリングとなります。
デメルというと皇妃エリザベート、愛称、シシーを思い出します。星の髪飾りを付けたシシーの肖像画が有名ですね。
若くしてフランツ・ヨーゼフと結婚しましたが、叔母であり姑でもある大公妃ゾフィーと合わず、心身症となり、転地療法として、旅が彼女の人生を多く取っていきました。
エリザベートの展覧会を見たことがありますが、印象に残っているのは、ハエをモティーフに自らがデザインしたというアクセサリーやスタイルをキープするためのエクササイズをしていた結果、ウエストは50cmだったという衣装、歯並びを気にして、口元を隠すために手放さなかったという扇等々。
美を保つために、極端なダイエットを自分に課していたせいか、その反動で甘いものを強く求めていきました。カフェに立ち寄るのが好きだったというエリザベートが好んだのが、シャーベットでした。デメルは最初、アイスクリームで脚光を浴び、1874年にハプスブルク家の御用達となります。
エリザベートはスミレのお花が大好きで、花の香りだけでなく、すみれの砂糖漬けやすみれのリキュールも好んだと伝わっています。
デメルでは、スミレのシャーベットとザッハトルテがエリザベートのゆかりのものとして有名です。
スミレのお花がイメージとして残り、デメルのチョコレートケーキには、フランスのダマン・フレールのジャルダンブルーの紅茶を合わせてみました。この紅茶は、矢車菊やひまわりの花びら、いちご、ルバーブがミックスされており、少し甘酸っぱさのある香りが、濃厚なチョコレートケーキの風味を、華やかにしてくれました。
イチゴのフレッシュフルーツティー
2018.2.4紅茶
寒波が居座っていますね。でも暦はめぐり、今日は立春です。陽射しの中に春めいた光を感じ、新しい季節の予感にすこしアクティブさが戻ってきそうです。
春のお祝いにフレッシュフルーツティーを作りました。フルーツは華やぎのあるイチゴを使いました。フレッシュストロベリーティーです。
いちごはビタミンCの王様と言われる様に、風邪の予防や肌を整える作用もあります。
ティーポットは温めておきます。いちごは二人分で一粒にします。たくさん入れると、いちごの香りが紅茶よりも出てしまいます。一粒を、へたの付いている部分と下半分に分けます。下半分は、ティーポットに入れておきます。へたの付いているイチゴは、縦にさらに半分に切って、温めたティーカップに用意しておきます。このままでも良いのですが、ロゼワインがあれば、ティーカップのいちごに、ほんの少し振りかけておくと、スライスしたいちごのみずみずしさが保たれ、また香りの楽しみが増えます。
紅茶は、普通に入れますが、もし個性の強い茶葉を使う時は、ブラックティーを作る時よりも茶葉は少なめに入れます。
ポットで蒸らした紅茶をティーカップに注ぐと、ほんのりと香りがたってきます。このいちごは熱湯がかかっているのでおいしくありません。ソーサーに出しておきます。