A1ミルクとA2ミルク
2022.9.28よしなしごと
ミルクを飲むことについては、いろいろ言われていることがあります。
乳製品は腸をよごすものとか、もともと日本人には合わない食品で、とくに給食にミルクを飲むことから、からだにいいと思われていますが、カルシウムのために飲んだとしても、却って体内のカルシウムが失われてしまうということも、よく知られていることです。
牛乳には、2種類あります。
ミルクに含まれるタンパク質の8割はカゼインで、このうちの3割は、ベータカゼインです。
ベータカゼインA1を多くふくむミルクをA1ミルク、ベータカゼインA2を多く含むミルクをA2ミルクとよびます。
ホルスタイン牛からとれるA1ミルクはとるべきではない。
なぜなら、消化のときに、ベータカソモルフィン-7(BCM-7)を作り、これは、小麦粉のグルテンに次いで、胃腸機能の変化を引き起こし、腸の炎症を増やします。
A1タンパク質で、おなかがごろごろしたり、張ったりする原因となっているわけです。
A2ミルクという、ジャージー牛からとれるタンパク質がからだに良く、ミルクのタンパク質は、細胞にエネルギーを取り入れるのに、効果があるといわれます。
世界中で、A1ミルクが普及している背景には、A1の品種はミルクの生産量を増やせたが、A2は、増やせないということがあります。
せめて、高温の熱変性により、栄養素が吸収されにくい高温殺菌ミルクより、低音殺菌のノンホモを選びたいとおもいました。
断捨離がもたらした心の変化
2022.9.23よしなしごと
よく見るテレビ番組に、「ウチ、”断捨離”しました!」があります。
前回放送分は、圧巻でした。
提唱者のやましたひでこさんがおっしゃっている、断捨離は単に捨てることではなく、断つ、捨てる、離れるをすることで、人生が変わったといくということを、体現されたご家族が登場されました。
子どもが生まれるとタンスを贈るという習慣のある所で、家に20棹のタンスがあるという、おどろきの状況のなか、ご夫妻の居場所を作るという目標を掲げ、断捨離はキッチンからはじまりました。
最初に、ご主人が躊躇なく手にした、たくさんのお客様用おはしの処分に、ご自身の気持ちの中にかくれていたであろう人間関係をおもってしまいました。
呆然とするぐらいの食器や調理器具の処分、見通しの良くなったキッチンの窓、明るくスッキリしたダイニングでおしまいではなく、それから弾みがついたように、たくさんあるタンスや大量のものを処分されていきました。
見ている者にも、部屋が明るく、おうちがどんどん軽くなっていく様子がよく伝わりました。
「気がつかなかったけれど、辛抱していたんですね」という言葉や「物って、圧迫するんですね、人を」という感想は、実感が伴い、こちらまで、深く残ることばとなりました。
そして、この作業は、断捨離をした人だけにとどまらず、家族の人にも良い影響を与えていました。
単なる物ではない物、空間がつくるこころの軽さと静まるきもち、動くことが同時に自分を整えることにつながっていくということは、とても素敵なこととおもいました。
又吉が解釈した「走れメロス」
2022.9.22よしなしごと
又吉直樹が、太宰治の「走れメロス」を、文章を読みながら解釈をしていくという動画を見ました。
小学高学年か中学のときに読んだ、友情とか信頼をテーマにした短編という印象しか持っていませんでしたが、
いきなり、「メロスは激怒した」という、意表を突いた文を又吉が読みだしたとき、
こんな衝撃的な書き出しなのに、
まったく記憶に残っていないことが、おどろきでした。
6回に分けての解説に、何度も笑ったり、太宰の文章の強さやリズムのよさの説明があり、はじめてメロスを知りました。
もともとシラーの詩、「人質」をもとに、太宰が肉付けをしていった作品らしいのですが、実際に太宰の体験もあったらしいのです。
執筆のために、熱海の温泉宿に宿泊していたところ、お金に困り、状況を知った女性が知り合いの檀一雄に、太宰にお金を渡し連れ帰ってほしいと頼まれたものの、太宰と檀一雄は、そのお金で飲んでしまい、また困ることになります。
太宰は工面してくると檀一雄を宿に残し、東京にもどります。
が、帰ってこない太宰の様子を檀一雄が見に行くと、太宰は井伏鱒二と将棋を打って
おり、咎められると、「待つ身が辛いかね、待たせる身が辛いかね」と言ったというはなしがあったそうです。
太宰自身は、これがきっかけとは、残していないそうですが、のちに、檀一雄が「走れメロス」を読んだとき、この体験が似ていると思ったそうです。
小説の中で、メロスに、間に合うか間に合わないではない、と言わせ、そして、むき出しの人間が本来持っている間に合うために行動したという、その姿はこの世に存在したという状況にするのが、メロスの信念の部分と結ばれています。