マフィンとアールグレイ
2019.6.17お菓子
おやつにマフィンを作りました。
バターも甘みも少なくしたレシピです。
無塩バター 30グラム
グラニュー糖 30グラム
たまご 1個
薄力粉 120グラム
ベーキングパウダー 小さじ1
ミルク 大さじ2
バナナ1本か、レーズン、クルミ、アーモンドなど 30グラム
無塩バターとたまごは、室温におきます。
薄力粉とベーキングパウダーは、合わせてふるっておきます。
レーズンを使うときは、お湯に漬けて、汚れをとります。
ボウルにやわらかくなったバターを入れ、泡だて器で空気を含ませます。
砂糖は、2回に分けて、加え、混ぜ合わせていきます。
ほぐしたたまごは、少しずつ加えながら、よく混ぜ合わせていきます。
ふるった粉は、こねないように、混ぜ合わせます。
バナナやレーズンなど加え、ミルクを加え、やわらかさを整えます。
型に入れ、180度のオーブンで、20分、焼きます。
シンプルに焼くと、甘みが少なく感じるかもわかりませんが、バナナやレーズンを加えて、ちょうど良い甘さにしました。
クリッパー(Clipper) のアールグレイと合わせてみると、紅茶のほんのりとした香りとシンプルなマフィンが、おいしくなりました。
アールグレイは、ブラックがおすすめです。
田辺聖子さま
2019.6.13よしなしごと
はじめて読んだお聖さんの小説は、「窓を開けますか」でした。
若い女性のこころが、繊細に表現されているのにとても惹かれ、単行本、文庫の両方を持ち、片時も離さず大切に読みました。
それから、たくさんの小説、短編、エッセイ、評伝、みんな好きで読んできました。
短編のなかにある、文章のリズムが快く、技量のある作家だなと僭越にも思いました。
「おかあさん 疲れたよ」という長編小説があるのですが、それは昭和の歴史と平安時代が交差する、スケールの大きな作品で、小説家としての力量を強く感じました。
お聖さんの作品を読むたのしみは、たくさん散りばめられている、エスプリを見つけることも含まれます。
書かれた作品の中から編まれたアフォリズムの本もありますが、作品を何度も読む中で、気に入った表現を書きとめていたら、わたしだけのアフォリズムのノートが出来上がっていました。
どれもとても読みやすい文章で書かれていますが、何冊も、何回も読んでいるうちに、単にわかりやすさが目的の言葉ではないとわかってきます。
「表現は、ひらがなで書くようにわかりやすく」とお聖さんもおっしゃっていますが、アイロニーに深く立っている視点だからこそのユーモアであり、ときに鋭さに驚き、作家としての怖さを感じるときもありますが、豊かな日本語から選び抜かれたことばは、素直にこころに届きます。
「源氏物語」をはじめ、古典のいろいろを勉強できたのも、大好きになったお聖さんのおかげでした。
ずいぶん前になりますが、講演会に出かけ、お話しを伺ったことがあります。
小説のこと、古典のこと、幅ひろくお話しされ、最後に「川柳にも、こんなにうつくしい川柳がありますよ」と紹介してくださったのが、「残花亭日暦」にも書かれている「遠き人を 北斗の杓で 掬わんか」でした。
一度ならず、そのあと二度も朗々とゆっくり詠まれ、壇上を下りられました。
これからも、変わらず繰り返し読み直していくだろう中で、新たに何を感じていくのか、真摯にことばを追っていきたいと思います。
あじさいと朔太郎
2019.6.7よしなしごと
外出すると、あじさいのお花を、あちこちで目にすることが多くなりました。
いまはとても種類が多くなって、名前自体も素敵に名付けられ、「墨田の花火」や白い「アナベル」、「コンペイトウブルー」など、どんどん増えていっていますね。
紫陽花と言えば、萩原朔太郎の詩を思い出します。
こころ
こころをば なににたとへん
こころは あぢさゐの花
ももいろに 咲く日はあれど
うすむらさきの思ひ出ばかりは せんなくて
こころはまた 夕闇の園生(そのふ)のふきあげ
音なき音のあゆむひびきに
こころは ひとつによりて悲しめども
かなしめども あるかひなしや
ああ このこころをば なににたとへん
こころは 二人の旅びと
されど 道づれのたえて物言ふことなければ
わがこころは いつもかくさびしきなり
六甲山で見つかった「シチダンカ」というアジサイの花は、追いかけるように、六月の下旬から七月にかけて、咲いていきます。