1300年後のいまの法隆寺と薬師寺

2024.4.4よしなしごと

木造建築である、法隆寺や薬師寺が1300年も過ぎたいまも、そのころの姿を
とどめ、美しく建っているのは、ほんとうにおどろきです。

どうしてでしょうか、、

それは、ヒノキの木を使ったから。
そして、それも樹齢1300年のヒノキを使ったことで、建物が1300年残っているのだということを、はじめて西岡常一(つねかず)さんの本で知りました。

西岡常一さんは、明治から平成にかけての、伝説の宮大工の棟梁でした。
その西岡さんの本、「木に学べ」は、知らないことばかり、そして西岡さんが語られたことばで書かれているので、映像で知っている西岡さんをなつかしみながら、
読みました。

ヒノキの木のことは、すでに、日本書紀にあったそうです。
スサノオノミコトがヒゲを抜きそして放つとスギが生え、胸毛を抜き放つとヒノキが
生え、眉毛を抜き放つとクスノキが生えたという記述があり、用い方にも、ヒノキは
立派な建物に、スギとクスノキは、浮き宝(船)にせよと定むとあります。

法隆寺、薬師寺はすべてヒノキ、神代からの伝承を受け、伽藍はヒノキひとすじ
だそうです。

ヒノキは樹齢が長く、すべてのヒノキが千年もつわけではないけれど、だいたい、
千年から1300年で、伐採され、建物の材料になるようです。

法隆寺ができてから、1280年を過ぎたときに解体したとき、塔を支える五カ所の隅に、5本の木が下から一直線にスーッと立っていたそうです。
飛鳥の人たちの仕えごとを目にしたときの感動は、どんなに深いものだったでしょう。

いまふたたび リヒテルのピアノ

2024.4.1音楽

1970年の秋、スヴィヤトスラフ・リヒテルが、はじめて、日本で演奏会を開く
という、大きなニュースがありました。

聴いてみたくて、チケット発売同時に、電話をしたものの、話し中でつながることは
なく、それをみていた母がわざわざ大阪まで出かけ、チケットを取ってくれました。

飛行機嫌いのため、シベリア鉄道、そして、船、というルートで、日本に着いた船上のリヒテルの姿は、大きくテレビや新聞で取り上げられました。

日本初の演奏会は、大阪のフェスティバルホールからはじまりました。
わたしは、シューマンの交響的練習曲とムソルグスキーの展覧会の絵を聴きました。

当時、それなりにピアノの音、演奏に感動しましたが、最近、ふたたび聴き出した
リヒテルの演奏はどうでしょう、、
わたしは、なにを聴いていたのでしょう、、

手が止まるほど、聴き入ってしまい、何度も何度も繰り返し、聴いています。
ことばでは語ってこないけど、なにかことばにならない哲学を、確実に感じるのです。

リヒテルに限らず、超一流といわれるひとの演奏には、一体、なにがあるのでしょう、、
追いつけない、なにを持っているのでしょう、、

伝えたいもの、表現したいもの、そんなことは瑣末なことで、どうでもよく、
演奏家にもわからない謎があるのではないか、、

その謎を明かさず、秘密裡にそっと差し出すというやり方、、
そして、私たちは、その謎を単に認識するという礼儀を持っているという、、

シューベルトをたくさん聴いたあと、いまは、朝、バッハの平均律を聴くのが好きです。

opal毛糸を使ってみました

2024.1.8よしなしごと

寒くなると、リビングの住人になるので、この時期は、編み物をすることにしています。

毛糸を買いに行くと、ほとんどが、梅村マルティナさんがプロデュースのオパール毛糸の売り場に変わっていました。

有名なのは、いろんな色が混ざった毛糸で、どんな編み地になるのか、たのしみに
できるところだそう。

4本撚りのゼブラ柄の毛糸を買ってみました。
ひと玉で、100グラム、425m あります。

ひと玉でベストの前見頃が編めるということなので、ふた玉買い、おすすめの編み方ー下からゴム編み、そしてまっすぐメリヤス編み、トップの肩と首周りは、メリヤス止めでおしまいという、四角を二枚編んで、脇と肩を止めるという
シンプルなもの。

ただ、毛糸自体が細く、棒針は、強く3号をすすめられましたが、わたしは5号で編み進みましたが、ピッタリだと思います。

いままでの毛糸と違うところは、糸の継ぎ目がないことです。
ストレスなく、きれいに編め、とても編みやすいいい毛糸だと思いました。

脇や肩のとじかたも狩衣風にして、ざっくりにしてもいいとおもいます。

セーターは上から編むのが、おすすめ。
サイズは、編みながら決められるのが、いいところ。
ただ、なわ編みは、下から編むセーターとは、クロスの具合が反対になるところが、
おもしろいところ。

セーターが編めると、応用して、カーディガンや、フード付きのジャケットまで、
編めます。
フードは、てっぺんから、編んでいきます。

考えながら、おもいつきを、編みながら入れられるところがたのしい。