紅茶のグレードについて

2018.10.9紅茶

「グレードが高い」という言葉からは、「とても良いもの」という印象がありますが、紅茶の場合は、すこし意味合いが違います。

紅茶を作るときに、乾燥後ふるいにかけますが、その時に同じサイズの茶葉を表す言葉が「グレード」で、紅茶の品質をランク付けしたものではありません。

茶葉のサイズの大きなものから並べてみます。

オレンジ・ペコOrange Pekoe
「オレンジ・ペコ」という名前は、「白毫ぱいはう」という中国の白茶の一種がヨーロッパに入った時、イギリス人は、「ペコー」とそのお茶を認識し、その後、水色がオレンジ色の紅茶が入ってきた時、中国語での「橙黄白毫」を「Orange Pekoe」と訳したのがきっかけです。
オレンジの香りや味があるわけではありません。
ダージリンやアッサムの紅茶が代表的です。

ペコPekoe

ペコ・スーチョンPekoe Souchong
ペコよりもさらに小さくなり、水色や香りは淡く、味も淡白です。
スーチョンは中国語で「植物の小さな種」を意味します。 

ブロークン・ペコBroken pekoe

ブロークン・オレンジ・ペコBroken Orange Pekoe
本来オレンジ・ペコとなる葉を細かくしたもので、品質はすぐれています。
抽出が早く濃く出るのが特徴で、快い渋みもあり、香りも備わっています。
スリランカではこのタイプが多く、高級品質紅茶の代名詞にもなっています。

ブロークン・オレンジ・ペコ・ファニングスBroken Orange Pekoe Fannings
抽出時間は早く、濃厚でボディーのしっかりとした味を作ります。
チャイやティーバッグでよく使われます。

ファニングスFannings
水色は、深く沈んだ色で、味は重く、渋みもあります。

ダストDust
茶葉の中で、最も細かいサイズの葉です。
品質のよいブロークン・オレンジ・ペコを作ったときに出来たダストの水色は濃く、風味も豊かなので、良質なティーバッグに使われます。

茶葉の大きさに注意すると、抽出する時間にも勘が働き、おいしい紅茶になります。

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