今日は中秋の名月です

2017.10.4

今日の中秋のお月様は、西日本、東日本ともきれいな月が見えるチャンスと天気予報にありました。

お月見にはすすき、おだんごをお供えしますが、新里芋もお供えすることもあり、芋名月ともいいます。

お団子をお下がりで頂くときは、日本茶との相性はとても良いのですが、紅茶ともおいしいペアリングができます。緑茶は繊維質を抽出する飲み物なので、紅茶の方があっさり、すっきりと感じられるかもわかりません。

ダージリン、キーマンなど個性の強い紅茶やフレーバーティーと脂肪分のないお団子を合わせると、紅茶の味が勝ってしまいます。少し渋みのあるウバ、ヌワラエリアをいつもより茶葉の量を少ない目に淹れると、甘みの強くないお団子と合います。今日は、ティーカップではなく、日本茶のお湯飲みに控えめに淹れると、目先が変わって楽しめると思います。

お月様が出てくる、かんのゆうこさん作、東儀秀樹さん絵の「光り降る音」という絵本が素敵なので、紹介します。月夜、聞こえない音がきこえるうさぎと鳳凰のおはなしです。雅楽の楽器のひとつである笙は、パイプオルガンのような音がしますが、楽器自体は天上から差し込む光を表現しているといわれます。そして笙のかたちは、鳳凰が羽を立てた姿といわれて、美しい楽器です。

あさって、10月6日、満月を迎えます。

重陽の節句

2017.9.8

暦の五節句の最後の節句に当たるのが、9月9日の重陽の節句です。ちなみに五節句とは、次のようになります。

1月7日 人日(じんじつ)七草の節句
3月3日 上巳(じょうし)桃の節句
5月5日 端午(たんご)菖蒲の節句
7月7日 七夕(しちせき)七夕の節句
9月9日 重陽(ちょうよう)菊の節句

節句は元々は節供(せちく)と書き、神に食べ物を供する意味でした。節句は、季節ごとの祝いの日です。 中国では、偶数は縁起の良くない陰数で、反対に、奇数は縁起の良い陽数であると考えられていました。一番大きな陽の数字である9が重なることから、重陽と言い、めでたい日とされました。菊酒を飲んで、不老長寿を願い、また邪気を祓う風習がありました。

菊の花自体は薬草で、解毒や視力の改善があると言われています。最近はスーパーマーケットの野菜売り場に、食用の菊が売られています。この菊の花びらをおひたしにすると、すこし苦味も感じられますが、日本のエディブルフラワー(食べられる花)としても、おいしいものです。お花なので、扱いは丁寧にします。まずボウルに水を張り、菊の花びらを入れ、時間を置いて、汚れを取ります。途中、2回ほど水を入れ替えて、きれいにします。お湯を沸かし、ほんの少しの酢と塩を加えた中に菊の花びらを入れ、さっと、1分もかからない位に湯がきます。ざるに広げて取り、ボウルに用意しておいた冷水をそっとかけて、冷まします。やさしく絞り、そしてひたし地に漬けます。

菊酒はグラスや盃に日本酒を注ぎ、菊の花びらを1~2片浮かべると、素敵だと思います。